十二支の意味

十二支は,地上での方位や時の流れを支配することから,地支と呼ばれています。

12の動物を超えた多くの意味があります。

また,大運(10年の気運)では,天干よりも地支の影響が大きい,すなわち,十干よりも十二支の影響が大きいとされています。大運では十二支の影響を十干の2倍として考えています。

 

 

  

 

・寅の字の真ん中は,手を合わせる,約束することを示し,下の八は人である。

・つつしむの意味があり,寅畏(いんい:つつしみおそれること)という語がある。

・また,演に通じており,進展を意味する。つつしんで協力することを寅亮(いんりょう)という。

・転じて,同寅(どういん)と言えば,同僚のことであり,同僚の誼(よしみ,親しみ)を寅誼(いんぎ)と言い,寅清(いんせい)は同志をたすけて,曲事・公害を浄めることを意味する。

・志を同じとするものを相約し,つつしんで時務を進めねばならぬ,しからずんば,畏れるべきことになることを意味している。

・虎,千里を走ると言われ,その優れた行動力を発揮するように陽気が一番強いです。

・この時期は引いてしまうよりも,何が何でも前に出た方がよいとされている。

・亥の猪突猛進は,寅の方がイメージとしてよく当てはまります。

・戦いを象徴している。虎は竹藪に身をひそめて獲物をじっと待ち,一撃で仕留めることから,偶発的な事件や事故というよりも,計画的な事件が起きやすい時期となります。

・何か問題が生じていても,その裏では計画性をもった組織や人が介在しているので,解決までに長引く傾向があります。

 

 

 

・茆,茅と同じ意味があります。

・陽気の衝動です。草木で言えば,芽や葉がしげるということになり,卯は茂に通じている。

・卯は兎ではなく,いばらやかやを意味します。いばらやかやは,茂って,根がはびこって,こんがらがるとどうにもなりません。そこから,兎が飛び出すこともあるでしょうから,兎も関係してきます。

・卯木は東,酉金は西になり,東西で対立する形です。金剋木で,文明と人間の葛藤を表しています。

・この時期の災害は,人為的なものが多く発生しやすいです。

・国,人が対立しやすく,それで問題に発展します。

・うまく協調できると,平和的な意味が生まれます。

 

 

 

・理想に向かって辛抱強く,慎重に,いろいろの抵抗や妨害と闘いながら歩を進めていくことを意味します。

・十二支の中で,唯一架空の動物である「龍」を意味し,天も地も守る存在です。

・人の努力や行いの結果が顕著に表れやすい年です。土の五行であり,人が生きる上での基本となる衣食住を扱っている業種が好調で,虚飾的な商売はいまいちです。

 

 

・今まで冬眠していた蛇が春になって,地表に這い出す形をしている。

・従来の地中生活,冬眠生活が終わって,新しい地上活動をするということで,従来の因習的な生活に終わりを告げることを意味する。

・已む(すっかり終わる)ということ。

・神の使いとして崇められ,金運をもたらすとも言われます。

 

 

 午

 

・漢字の上部は地表を表している。

・漢字の十の横棒は陽気で,縦棒は陰気が下から突き上げられて,まさに地表で出ようとする様子を表している。

・そむく,さからうという意味がある。

・午火と子水は,水剋火の関係があり,何が起こるかわからない怖さがある。

・午前午後の分かれ目ですが,あいまいな時間帯です。はっきりとしない,不安定を意味します。

・心変わりの意味もあり,話が反故されたり,潮目が変わる場合もあります。

 

 未

 

・短い一と木で成り立っており,一は木の上層部,すなわち,枝葉の繁茂を表している。

・枝葉が繁茂すると,暗くなるから,未は昧に通じる。

・すなわち,未は暗くしてはいけない,不昧(ふまい:道理にくらくないこと,聡明なこと)でなければならぬ,ということを意味する。

・繁茂した枝葉を払い落して,生々たる生命を進展させる時期を意味する。

・未だ分からずとの意味もあり,世間が騒ぐ,意見が対立する,二分するなどの現象が現れやすい。

・未は天からの贈り物で,干支の流れの境,分岐点となる。午の分かれ目から分岐点に入るのが未です。

・未を境にどうなるか決まる,未年の決断で運命が決まるといわれるほど,人生のターニングポイントとなる。

 

 

 

・伸と同じでのびるという意味がある。

・猿に限らず,身に同じ,真っすぐに引きのばす,すなわち体を成す。

・申すとの意味があり,物申す人が多く出てきて,賑やかで様々な論争が繰り広げられる。

・正論ではなく,屁理屈がまかり通る傾向があります。

 

 

 

・酒甕(さかがめ)を表し,かめの中に溜まっている麹の発酵を示している。

・中に醸(かも)されている新しい勢力の爆発,蒸発,改革勢力のつくられることを意味します。

・成熟して醸造することから,成る,老いる,飽くなどの意味もある。

・酉金は陰気が強く,激しく卯木と対立し剋する。

・人為的な事件,事故が多いのは卯と同様で,陰の冷たい気が革命的な事件を起こすとされている。

 

 

 

・戊(つちのえ)に一を加えたもので,茂ると同義語。

・枝葉末節が茂って,日当たりが悪くなり,風が通らなくなることで,末梢的煩瑣(はんさ:こまごまとして煩わしいこと)とか,過剰を表している。

・枝葉が茂ると木が傷む。そこで,思い切ってこれを刈り込んで,剪定して,風通し・日当たりをよくし,根固めをするわけで,そうすることで初めて木が生きる。

・これはまだ木にそれだけの生気が残っているからで,中の一はその陽気を表している。

・その陽気を生かしていけば,まだまだ続くということを意味する。

・すべてが明らかになるというか,白黒がはっきりするというか,如実にその結果が現れる。

・神社の狛犬のことで,地の番人である。

 

 

 

・上とその下に二人並んで孕んでいる様子を表す文字で,「亥は陽気下に蔵すゆえに該(そなわる)なり」で,核時代の今日,何人もすぐに連想のつくことである。

・何事かを生もうとしている,いろいろなエネルギー,問題をはらんでいるということを意味している。

・林叢(りんそう:やぶ)の間より突如として,猛然飛び出してくる猪をもってこれに当てた俗説はよく適用したのもので,猪は起爆性エネルギーをもった動物といってもよい。

・猪が出てくるとろくなことはないので,その辺りの田畑は滅茶苦茶に荒らされてしまう。

・何が発生するかわからない,しかもその発生はただの発生ではなくて,爆発的な発生であることを示している。

・活動的な流れの疲れがたまり,身体を壊しやすい年といえる。

・冬の入り口でもあり,十分に健康に気を付けるべき年回りで仕事などで無理は禁物である。

    (心を病んだり,社会から離脱してしまったり,心身ともにへたってしまう傾向があるので注意が必要)

 

 

・ふえるという字である。

・滋と同義の文字であり,子をつけると孳(じ:つとめる/はげむ/しげる/繁殖する。 うむ/子をうむなどの意味をもつ漢字)となる。

 ・古代人が家というものに住むようになり,いろいろ増えるものを見るのですが,一番増えるのは,なんといっても鼠でしょう。これくらい繁殖力の強いものはない。干支が民衆化するにしたがって,子が鼠になったわけです。

・前年の亥は初冬の十月で陽気悉く(ことごとく:全部)地中に入り,地上に陰気が満ちていたが,陰極まって陽生ずで,十二支の初めに返った子年には,陽気が地上に出て万物が滋というわけである。

・まとめると,陽気の到来と物事の増殖することを意味している。

・水の気が最も強い。真冬の冷たい水を意味する。

・子の北と午の南の方位はたいへん強力で,とても激しい作用をもたらす(磁石のNとSの関係で反発しあう)。子と午が重なる年月日には,突発的な事件が起きやすいので十分な注意が必要です。

 

 

・母のお腹の中にいた嬰児(えいじ:生まれたばかりの赤ん坊)が対外へ出て,右の手を伸ばしている。

・いままで曲がっていたものを伸ばすというところから,始める,結ぶ,掴む という意味になる。

・子に出た芽が乙と同じように,伸び悩んでいる形と解釈でき,屈曲した腕や芽が伸びようとしている姿である。

・水の影響を受け,冷たい土,すなわち,内包することを意味する。何かが内在して,表に出てきていない状態です。

・種付けを始めるとよいとされています。作物に限らず,何かをスタートするのに適した時期になります。

・内包するので,この時期に体調が悪くて病院で検査をしたり,人間ドックに入ってみても,病根は見つかりにくいです。自分でも気づかないことが多く,無理をしてしまいがちな時期です。

・性格は引っ込み思案を暗示します。