通変星「正官」の概要と行運の影響

 

(正官の概要)

 

正官は,日主を剋する五行で,日主と陰陽が異なるものです。

偏官が体制に反発し,直情的行動をとるのに対して,この正官は規則に従って法律を尊重し,約束を守ります。

失敗を恐れプライドを大切にし,温順で倹約家です。

改革型の偏官に対して,大勢に従うタイプなので大企業などで全体をまとめたり管理する仕事で力を発揮します。

精神的なことや信用を大切にする人です。

悪く出ると自尊心が強く,体裁や見栄にこだわる,ウソをつく,お金を使い込む,という面が出てきます。

人間関係では,上司,目上の人,子供,女性の場合は夫を示します。

 

 

(大運または流年に正官が巡ってきた時)

 

身強の人か正官が喜神となる人にとって,昇進昇官のチャンスを得たり,受験やテストにおいて実力以上の力を発揮できる時期となります。

この時期には地位とか信用に関しての運気が巡ってくるからです。

さらに,有力な強力を得たり,目上からの引き立てで予想以上の業績を上げることができます。

金運も吉です。

気持ちや精神の面では,自分の能力をとことんまで出して見極めようと思う時期で,行動に移せば成果を得られます。自分の魅力や本当の力を引き出せる時期です。

女性にとっては,理想の恋人が出現したり新しい異性の友人ができたりして,結婚にも良い時期になります。

 

 

身弱の人か正官が忌神になる人にとって,仕事面で思わぬミスが重なり,信用に関わる事件が起きやすい時期となります。

さらに,努力しても一向に成果が上がらず,思惑のはずれることが多々あることでしょう。

心労,疲労が重なりやすいので,健康にも注意が必要です。

女性にとっては,夫の浮気や失恋の憂き目に遭ったり,結婚の話がこじれることがあるかもしれません。もし,本命に偏官のある人がこの正官の運に遭うと流産という意味も出てきます。

 

 

ただし,身強・身弱を問わず,本命・大運・流年との間で干支の合,冲剋等がある場合は,この限りではありません。