通変星「傷官」の概要と行運の影響

 

(傷官の概要)

 

傷官とは,日主から洩れる五行で,日主と陰陽が異なるものです。

傷官にも伝達という意味がありますが,日主と陰陽が異なるため間接的な伝達,表現といった意味になります。

音楽や絵画などの芸術を意味します。

頭の回転も早く,カンも鋭いのですが,拘束を嫌います。

情報や新しい知識の習得が早く,時代に必要なアイデアを提供します。

規則や約束を守らないところがあり,わがままで自由気まま,少々自信過剰な面もあります。

感情的で気分屋です。

どちらかと言えば物質面を追求します。

とかく家庭生活に波を立てやすいものです。

女性では正官の意味する夫を剋することになります。

人間関係では,学生,目下,女性の場合は子供という意味になります。

 

(大運または流年に傷官が巡ってきた時)

 

身強の人か傷官が喜神となる人にとって,大きな成功を掴むというよりも今までに努力してきたことが報われるとか,名声を得ることができるというような時となります。

財運もあります。自営業やフリーランスの人では,仕事が増え収入がアップしますし,サラリーマンの方は成績が向上したり顧客が増えます。ただし,ここで利欲に走り過ぎると,伸びてきた運が途絶えてしまいます。

  傷官は精神の星です。そういう意味からも,この時期は技術の習得,精神性の向上,瞑想,ヨガ,気功などをすることで,次の結果に結びつきます。

食神の運の時と同じくこの傷官が巡ってくると,男性,女性ともに異性に関して喜びごとがあるでしょう。

女性では懐胎したり,出産しやすい時期になります。

 

身弱の人か傷官が忌神になる人にとっては,この傷官は忌神となりますから,不如意なことが増え,悩みごとが多くなります。

また,体調が悪くなりやすく,一人で内に籠りがちになる時期でもあります。

この傷官が巡ってきている時は信用を失ったり,思わぬことが法にふれたり,今まで隠して行ってきたことが急に暴露されたりしますので,要注意です。

上司との関係にも注意が必要です。せっかく築いてきた関係が急にぎくしゃくすることがあります。

あるいは,家庭で口論や揉めごとが頻繁に起きたり,子供のことで心配ごとが生じたりします。

女性にとっては,失恋,別離など恋人や配偶者のことで悩みが生じやすい傾向です。

 

ただし,身強・身弱を問わず,本命・大運・流年との間で干支の合,冲剋等がある場合は,この限りではありません。