通変星「印綬」の概要と行運の影響

 

(印綬の概要)

 

印綬は,日主を生じる五行で,日主と陰陽が異なるものです。

偏印と同じく創造,知恵,思考,精神世界,自分の内面という意味があり,昔から伝わってきた知恵を重んじ,理性的なところが特徴です。

じっくりと考えてから行動する人です。

そして,礼儀正しく善良です。

進取の気性に富んでいて,文才にも恵まれています。

反面,ものの味方が偏りがちだとか,依頼心が強い,保守的,利己主義,ケチな面もあります。

本命に偏印,印綬が合わせて3つ以上あるとその傾向が強く出てきます。

親は子供を育てる時に,その家の考え方や生きる知恵,礼儀作法,文化や伝統を伝えていきますから,伝統,古典,学問,名誉といった意味もあります。

人間関係では,男性の場合は母親,目上の人を示し,女性にとっては継母,祖父を示します。

 

 

(大運または流年に印綬が巡ってきた時)

 

身弱の人か印綬が喜神となる人にとっては,仕事面においても順調な時期となります。

自分の持つ内面的な良さが他人から認められる時期です。

さらに,両親や目上の人からの恩恵を受けやすく,実力者と知り合うことがあって,今までの努力の成果が実り,認められます。

昇進,昇格,試験運,金運も良いです。

サラリーマンは,上役の引き立てがあり,一層の信用・地位を得ることができます。

気持ちや精神面で余裕が出てきて,今までと違う分野に関心が出たり,新たな趣味を見つけたりする変化の時期です。

女性では真面目な結婚,落ち着いた家庭を持つことが期待できます。

 

 

身強の人か印綬が忌神となる人にとっては,自分の主張を通そうとして通らなかったり,考え違いをしていて失敗したり,何かと順調さに欠ける時期となります。

とかく,自分勝手な面が目立って,友人や周囲と対立しやすい時期です。

あてにしていたお金が入ってこなかったり,金額が少なくなったりと金銭面でも苦労しやすい時期です。

仕事のことや転職で悩むかもしれません。

また,親が病気になったり,年長者から迷惑を被りやすいという暗示もあります。

子供の病気や学校での問題,子供のお金の問題などにも注意が必要です。

 

 

ただし,身強・身弱を問わず,本命・大運・流年との間で干支の合,冲剋等がある場合は,この限りではありません。