クスッと笑える小話_7日目

 

(やっかいな友)

年末に「今年を振り返ってどうだった?」と友人に聞くと,「まだわからない。年末ジャンボ宝くじが残っているから」と言われた。

 

混んだ電車のなかで,母と一緒に立っていたとき,目的の駅に到着したとたんに前の席が空いた。母は「もったいない」とボソッと言って,その席に座り,そしてすぐに立ち上がって電車を降りた。座る意味があったのだろうか。

 

台風接近のニュースを見て,母は停電に備えて,懐中電灯,ろうそく,ライターなどを用意していた。一方,父は「停電に備えねば」と言いながら,冷蔵庫からアイスクリームを取り出して,せっせと食べ始めた。

 

(ウソも方便)

年齢を聞かれて「20歳と120ヶ月です」と答えている人がいた。私も「20歳と240ヶ月」と言うことにした。

 

中学校の授業で「不良にタバコをすすめられたときの断り方」というのに「禁煙中ですからやめときます」というのがあった。

 

駅前に不法駐輪が絶えず,迷惑していたが,ある日,自転車がすっかりなくなっていた。よく見ると,「不要自転車置き場」という張り紙が貼られていた。

 

(考えすぎ)

銭湯の帰り道にドブに落ちてしまった。家族の誰に話しても,「行き道ならば良かったのに」と答えは一緒だった。

 

電話を取りついでも,兄はいつもすぐに出ず,数秒待ってから受話器をとる。「どうしてすぐに出ないの?」と聞くと,「広い家に住んでいると思わせたいから」と言われた。

 

(子供の視点)

三歳の息子が,公園でお友達のお母さんからお菓子をもらって黙っていたので,「何て言うの?」とうがながすと「おせんべい」と言った。確かに・・・。

 

弟に物の数え方を教えている。「馬の数え方は?」と聞くと,「一着,二着」と答えた。そばで聞いていた競馬好きの父は黙ってうなずいていた。

 

おなかの調子が悪い五歳の息子がトイレから出てきたので,「どう?,軟らかかった?」と聞くと,「触らなかったからわからなかった」とのことだった。

 

 

(ずるいやつ)

夫に「今日は私の誕生日なんだから,洗い物はあなたがやって」と言ってみた。夫は「明日,自分でやれ ばいいじゃないか」と応えた。

 

私の通う大学には,講義の出欠をとらない教授がいる。その教授の試験で,「私の顔写真をつぎの3つから選べ」という問題が出た。

 

父が「夜12時を過ぎたら,罰金2万円だ」と言い放った。妹はそれを聞いて,「それならば,外泊したほうが安いわ」と言った。

 

囲碁の得意な父が町内会長になった。それ以降,町内囲碁大会の商品は,我が家で不足している物と同じになった。

 

小学校の娘があまりにも部屋を散らかすので,「床に落ちているものは全部捨てちゃうよ」とおどしたつもりだったが,「じゃあ,いらないものは床にならべておこうっと」と言われた。

 

小学5年の弟が,クイズを作って父親に出題していた。人気ゲームを買ってくれるかどうかの質問があり,「イエス」に進むと「ありがとうございます」,「ノー」を選ぶと「そこをなんとかお願いします」となっていた。

 

ひとつだけ残ったショートケーキを小学1年の息子と分けることにした。手が離せなかったので「半分に切って食べていて」と息子に声をかけた。しばらくして行ってみると,みごとに上半分が食べられていた。

 

(言われた言葉を解釈してみた)

高校生のとき,友人は授業中に,「先生,これわからへん」と質問した。「もう少し高校生らしい話し方ができないのか」と注意され,「チョーわからないって感じ!」と言い直した。

 

「これで何かうまいものでも食べなさい」と割り箸をもらった。

 

ウエイトレスが「お待たせしました。ハンバークになります」といった。客は「はやく,ハンバークになってみろよ」とイジワルそうに言った。

 

警備員は中年男性に「そちらのエレベータは荷物専用です」と声をかけた。男性は「どうせ,俺は会社のお荷物なんだから」と言い残し,悠然と乗り込んでいった。

 

高校生の弟が「洋服を買いに行く」というと,母は「目立たないのにしておきなさいね。」といっていた。夕方,弟は迷彩色のシャツを買ってきていた。確かに目立たないのだが。