ワーキングメモリ強化教材2

教材1の内容はこちらです。(トレーニング1〜5)

 

 

アスペルガー・発達障害は脳器質の生まれ持った特徴ですが,圧倒的に脳内のワーキングメモリが弱い傾向があります。

 

脳内のワーキングメモリを鍛える教材を製作していますので,よかったら使ってみてください。

音声教材を使ってみたい方はこちらです。

 

 

ここでは,ワーキングメモリ強化による思考系のトレーニングを紹介します(トレーニング6〜随時更新)。

 

6.今日の出来事を思い出してみよう

我々の頭の中に整理できること,また,話を聞いた人が頭の中のワーキングメモリで整理できることは,せいぜい3〜4項目と言われています。

 

ただ,アスペルガー人やADHD人は,ワーキングメモリが小さい傾向があることから,3人以上の会話のようなマルチタスクが必要とされる場面で,混乱が生じやすいです。

 

ゆえに,シングルタスクで1項目に集中して,脳内を使用しがちで,会話の内容等を俯瞰的に見ることが得意ではありません。

 

以下,ワーキングメモリを鍛える思考系のトレーニングになります。

 

ポイントは,定型発達の処理レベルと言われる3つの事項を意識して,脳内で整理する習慣をつけていくことにあります。

 

(1)今日一日の中で,感動したこと,楽しかったことを3点,思い出して説明してください。

 

(2)今日一日の食事で,おいしかったメニューを3点,思い出して味を含めて説明してください。

 

(3)今日一日の出来事を1つ思い出し,その出来事について,自分の意見,相手の意見,世の中の意見の三方から考えて,三方良しになるように説明してください。

 

※仕事であれば,自分の意見,経営者からの反対意見(真逆の意見),世の中の意見に置き換えて,視野を広げて考える習慣をつけましょう。

 

 

(4)今日一日の中で,新しい,挑戦した,変化を加えた,をキーワードとした出来事を1点,思い出して説明してください。

 

※1日に1つでも,新しいことに触れる,初めてのことに挑戦する,改善するを行いましょう。クリエイティブな発想を習得しましょう。

 

(5)今日一日の最も良かった発言,表現を思い出して説明してください。

 

(6)昨日の出来事を3つ思い出して,説明してください。

 

7.音読をしよう,歌を暗記して歌おう

 

ASD傾向の方には,音が聞こえているのに内容の理解に時間がかかる聴覚情報処理障害を持つ方が多いと言われます。処理が遅いと会社の会議についていけません。逆に処理がものすごく早い人がいて,その人のペースに会議が引っ張られていきますからね。

 

逆説的には,聴覚情報の弱さからコミュニケーション障害のようなASDに見られる特徴のほとんどが説明できてしまうのではないでしょうか。

 

容易に聴覚強化ができるものではないことは,重々承知しておりますが,鍛えることで脳内発達を促せるとも言いますので,聴覚系を強化する方法を紹介します。

 

(1)読みたい本,好きな本,座右の銘が書かれた本,ことわざの本などを,5分間,音読してください(毎日,トイレやお風呂のような個室で音読するのがオススメです)

 

(2)童話,アニメソング,Jポップなど好きな歌の歌詞を暗記して,空き時間に歌ってみよう(場所は問わず,会社出社時にでも,帰宅時でもいつでも,どこでも歌えますよ)。

 

 ⬇以下に私が音読したり,歌ったりしている本を紹介します。

8.2つ前しりとりをしよう,暗算しよう

 

(1)ふたつまえしりとりをする(1人でやって頂いて結構です)。

 

例.はし,しか,かめ → しか,かめ,めだか→かめ,めだか,カナリヤ → めだか,カナリヤ,やま

 

(2)90台の数字から大きめの数字を引き続けて,マイナスまで計算してください。

 

例.98から7を引き続ける

98,91,84,77,70,63,56,49,42,35,28,21,14,7,0,−7