地中ケーブルの電流容量の増大方法を解説[送電線12]

 

地中ケーブルの電流容量の増大方法について説明する。

 

目次

  1. ケーブル常時許容電流
  2. ケーブル常時許容電流を増大させる方法
  3. まとめ

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1.ケーブル常時許容電流

  

ケーブルの常時許容電流 I は次の式で与えられる。

 

ここで,

T1:心線の常時許容最高温度

T2:基底温度

Td:誘電体損失による温度上昇分

n:ケーブル心線数

rac:導体実効抵抗

Rth:全熱抵抗

 

n,T1はほぼ一定であるので,ケーブルの常時許容電流 I を増大させるためには,rac,T2,Td,Rthを減少させれば良い。

 

2.ケーブル常時許容電流を増大させる方法

 

 (1)太い導体を採用する

 

racの減少に効果がある。

 

ケーブルを離して,近接効果を小さくすることも,等価的にracの減少に効果がある。

 

(2)強制冷却する。

 

T2の低下に効果がある。

 

①ケーブルもしくは管路のそばに水冷管を布設して間接的に冷却する。

 

②洞道布設の場合,洞道内の空気を冷却する。

 

③管路布設の場合は,管路内に水を入れ循環冷却する。

 

④パイプタイプケーブルの場合,パイプ内の油(またはガス)を循環冷却する。

 

(3)低損失絶縁体の採用

 

誘電正接 tan δの小さいCVケーブル等,Tdの低下に効果がある。

 

(4)バックフィルの改良

 

熱放散をよくするため,ケーブルあるいは管路周りを固有熱抵抗の低い物質で埋める。

 

Rthの減少に効果がある。

 

(5)シース損を減少させる

 

クロスボンド方式として,循環電流を抑制して回路電流損を低減させる。

 

シースに抵抗率の高い金属を用いたり,ケーブル間隔を大きくして,周囲のケーブル電流の影響によって生じる渦電流損を低減させる。

 

(6)新種ケーブルの採用

 

SF6ガス絶縁を適用した誘電損がほとんど生じない管路気中送電,導体内直接冷却ケーブル,極低温または超電動ケーブルを採用する。

 

3.まとめ

  地中ケーブルの電流容量の増大方法について説明しました。

 

具体的には,太い導体の採用,強制冷却の採用,低損失絶縁体の採用,バックフィルの改良,シース損の減少,新種ケーブルの採用があげられる。

 

それでは,人間万事塞翁が馬。人生,何事も楽しみましょう!

 

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