変電所や発電所に施設する電気機器の塩害対策にはどのようなものがあるかを紹介する。
目次
- 機器・がいしの絶縁強度の強化
- がいしの洗浄
- がいしの撥水性の向上
- 設備の屋内化
- まとめ
発変電所の塩害対策は,地理的条件を十分に調査しつつ,テストがいしなどを使用して塩分の付着量や汚損物質などを継続的に調査分析する必要がある。
調査結果を基礎データとして,事故発生時の系統への影響度などを総合的に評価して,発変電所の塩害対策の設計・施設・運用を行う。
1.機器・がいしの絶縁強度の強化
機器,がいし,がい管などの絶縁強度を強化する。
1線地絡時に健全相の電圧が上昇するが,これに耐えうるように絶縁強度を設計する。
塩害を防ぐために表面漏れ距離の長い耐霧がいし,耐塩がいし,長管がいしなどを採用して絶縁強度を向上させる場合もある。
2.がいしの洗浄
がいし類の洗浄を定期的に実施する。
塩分の付着があまり進行しない時期にがいし類を水洗する。
停電して人力で行う方法,活線のままで行う活線注水洗浄がある。
活線注水洗浄は,活線がいし洗浄器やジェットスプレイ式などがある。
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3.がいしの撥水性の向上
がいし,がい管類に撥水性のシリコーンコンパウンドを塗布する。
シリコーンは撥水性に富む一方,風化による障害も少なく耐久性にも優れている。
4.設備の屋内化
設備の屋内化を検討する。
具体的にはキュービクル化,密閉化,GIS化などがあるが,高価な設備になることから,事故時の影響度や現地状況をよく考えて実施する。
5.まとめ
いかがでしたか。
発変電所の塩害対策について理解できましたか。
塩害事故の経験から絶縁強度の適切な選定などにより塩害対策が施されていることから,発生しにくい事象であるものの,一旦発生すると同様な事象が広範囲に至り影響が大きいことから,適切な設計が求められますね。
電験取得の道は継続な学習にしかず。
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それでは,人間万事塞翁が馬。人生,何事も楽しみましょう!
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